従業員満足度調査の外部サービスの概要とは

作成日:
2024-06-10
更新日:
2024-06-10

従業員満足度(Employee Satisfaction、以下ES)調査とは、自社の従業員に対して仕事内容や人間関係・職場環境などといった様々な観点に関する満足度を測定する調査のことで、働き方改革などで最近更なる注目を集めております。ES調査の外部サービスはたくさん種類があるため、どれを利用しようか頭を悩ましている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、ES調査関連の外部サービスの概要について分かりやすくご紹介します。

外部サービスの概要

ES調査(詳細に関してはこちら)を行っている外部サービスには大きく5つのタイプがあり、それぞれアンケートソフト型・労務人事ソフト型・ES調査特化ソフト型・調査会社型・コンサル会社型です。どれもES調査の質問自体にそこまで大きな違いはないですが、サービスのカバー範囲や費用に大きな違いがあります。

それぞれのサービスタイプの大まかなカバー範囲と費用をまとめた全体像は以下のようになっております。

アンケートソフト型

アンケートソフト型とは、GoogleフォームのようにES調査のアンケートを作成するソフトを用いて自分でES調査を行うサービスのことで、アンケート作成だけでなく、アンケート結果を自由に分析できる機能(単純集計・クロス集計)も備えています。このサービスを利用する場合、実施者はテンプレートはあるものの0からアンケートを設計し、配信・分析、経営陣・従業員に向けた報告書作成から施策立案・実行までES調査の一連の流れを全て自分で行うこととなります。

唯一最大のメリットとしては、制限はありますが基本的に費用がかからないことです。逆にデメリットとしては、相当な労力と人事の専門知識を要することでES調査が初めての企業ではかなりハードルが高いと思われます。費用が無料で始めやすくはありますが、一方で初めてだからこそ全て一人で行うには相当な労力が必要で、ES調査の成果も出にくいといえるでしょう。代表的なサービス名でいうと、FreeasyやQuestantなどがあります。

労務人事ソフト型

労務人事ソフト型とは社員名簿や評価情報の管理など汎用的に人事労務周りのことができるソフトの1機能として社内アンケート機能があり、それによりES調査を行うサービスです。このサービスでは、アンケートソフト型に比べて比較的豊富に質問テンプレートがあり、また簡単な分析までを行うことができます。このサービスを利用する場合、実施者は比較的豊富なテンプレートからアンケートを設計し、社内アンケート機能を通じて配信・分析、その後自分で報告書作成から施策立案・実行までを行うこととなります。

メリットとしては、既にこのような労務人事ソフトを利用している企業にとっては追加費用がかからないことです。また、このような労務人事ソフトは従業員規模にもよりますが月数万円程度で導入することができ、新規で導入する場合でも比較的安価です。逆にデメリットとしては、初期導入費用が数十万から数百万近く高いことや報告書作成から施策立案・実行まで自分でやらなければならないことです。特に、このような汎用的なソフトの質問テンプレートではどの業種でも通用する当たり障りのない質問が多く、ES調査はしたものの次につながる結果が得られず手詰まりになってしまうこともあります。代表的なサービス名でいうと、カオナビやSmart HRなどがあります。

ES調査特化ソフト型

ES調査特化ソフト型とはES調査やモチベーション調査専門に開発されたソフトを用いてES調査を行うサービスです。このサービスでは、質の高い固定の質問テンプレートがあり、また簡単な分析から豊富な他社データを用いた他社比較分析までを行うことができます。このサービスを利用する場合、実施者は固定の質問テンプレートを用いてアンケート設計なしで配信・分析、その後おすすめの施策をソフトが提案してくれ、それを実行するだけとなります。

メリットは、従業員規模にもよりますが月十数万円程度で導入できることや他社データが豊富にありそれを利用できることです。特に他社データが豊富でそれを基に目標や課題を把握できるのは非常に魅力的だといえます。また、逆にデメリットとしては、初期導入費用が数百万近く高いことや100問以上ある固定質問テンプレートが従業員の負担になりがちなことなどがあげられます。また、自動で提案された施策は汎用的なものが多く既にやってしまっているものが多いとの意見も散見されました。代表的なサービス名でいうと、モチベーションクラウドやwevoxなどがあります。

調査会社型

調査会社型とは主に調査会社が提供しているES調査サービスのことです。このサービスでは調査会社がアンケート設計から報告書作成までを代わりに行い、サービスによっては60問ほどの標準の固定質問に追加でオーダーメイドの質問を数十問加えることができます。このサービスを利用する場合、実施者は調査会社と一緒にオーダーメイドの質問を考え、その後1~1.5か月で分析結果の報告書が納品され、それを基に施策検討・実行する流れとなります。

メリットは、調査会社の豊富な調査ノウハウを基に半オーダーメイドでアンケートの設計ができることや外部委託により匿名性が担保されている印象が生まれ従業員が率直な回答をしてくれることです。特にオーダーメイドでアンケートを設計することは深い洞察と示唆があるES調査を行うにあたって必要不可欠です。また、逆にデメリットとしては、費用が30~60万円程度と比較的高いこと、また施策検討・立案は自分でやる必要があることなどがあげられます。特に調査会社は調査自体に強みがあり、その先の施策立案までをカバーするサービスはほとんどありませんでした。代表的なサービス名でいうと、ES-Quickやみずほリサーチ&テクノロジーズなどがあります。また、調査会社である弊社のES調査サービスについてはこちらをご覧ください

コンサル会社型

コンサル会社型とは主に人事領域のコンサル会社が提供しているES調査サービスのことです。このサービスではコンサル会社がアンケート設計から報告書作成・施策立案までを代わりに行ってくれ、また数十問のオーダーメイドのアンケート設計もします。このサービスを利用する場合、実施者はコンサル会社と一緒にオーダーメイドの質問を考え、その後1.5~2か月で施策を含む報告書が納品され、それを基に施策実行をする流れとなります。

メリットは、外部委託ゆえの匿名性の担保に加え、人事専門のコンサルタントがアンケート設計から施策立案まで徹底的にサポートしてくれることです。特にオーダーメイドの調査かつ専門家による施策ということでより効果的なES調査ができるでしょう。また、逆にデメリットとしては、費用が数百万円程度と高いことがあげられます。ES調査は年に数回継続して行うことが大切であるためこの費用を年に数回払うことは難しいことも多いでしょう。そのため、使い分けが必要になると考えられます。代表的なサービス名でいうと、Niser-ESやリアルワンなどがあります。

従業員満足度調査の外部サービス選択時の注意点

・基本的には外部委託するほうが正確な調査ができるとされている

ES調査を実施するにあたり、ソフトを用いて自社が主導で行う方法と調査会社やコンサル会社を利用して外部に委託する方法の2つを説明しました。内部主導で行う場合はコストが安い一方で、基本的には外部に委託するほうが良いとされています。これは内部で実施すると従業員が警戒し率直な回答をしない、またES調査はアンケート設計から施策実行まで膨大な労力と人事の専門知識を要する、さらに無意識に経営陣に忖度したアンケートを作成してしまいES調査の結果にバイアスがかかるためです。

・目的によって利用するサービスを使い分ける

上記で基本的には外部委託(調査会社型やコンサル会社型)をお勧めしましたが、実際には継続的に利用することが難しい場合もありますので、調査目的に応じて利用するサービスを使い分けると良いでしょう。ある程度ES調査を実施してきてノウハウがある企業はアンケートソフト型を利用し内製化することもありますし、またES調査で確実にESを向上させたいという企業は人事の専門家がサービスを提供するコンサル型を利用するのもありでしょう。

結論

ES調査を行うにあたり、外部サービスを検討する企業も多いと思います。現状の外部サービスは大きく5つのグループに分けて考えることができ、それぞれサービスのカバー範囲やサービスの質、費用の点で異なります。基本的には効率的かつ正確なES調査を行うために外部の調査会社やコンサル会社に委託することがお勧めと言われていますが、調査目的に併せて柔軟に利用サービスを使い分けましょう。

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