アンケート調査分析で使う「クロス集計」とは? エクセルのピボットテーブルを利用した集計表の作り方とアンケート集計ツールを使った分析方法を解説

作成日:
2021-06-10
更新日:
2022-07-14
アンケート調査分析で使う「クロス集計」とは? エクセルのピボットテーブルを利用した集計表の作り方とアンケート集計ツールを使った分析方法を解説

「クロス集計」の意味の解説から、アンケート分析でよく使われるExcelのピボットテーブルを使ったクロス集計表・グラフの作り方、さらに、分析に役立つアンケート分析ツールとその使い方を解説します。

クロス集計とは

アンケート分析におけるクロス集計とは、分析対象とする設問の回答を、回答者の属性や他の設問などの分析軸と掛け合わせて集計する手法のことです。回答者の属性と掛け合わせるものを「属性クロス集計」、他の設問と掛け合わせるものを「設問間クロス集計」と呼びます。

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アンケート分析・レポート作成ツール

アンケートでクロス集計分析をするメリット

大規模な回答データを属性や設問を掛け合わせることで、様々な分析軸に合わせて回答データを集計することができ、単純集計の結果からだけでは読み取ることのできないような、属性などのグループごとの回答傾向などの可視化に役立ちます。


アンケートでクロス集計分析をする際の注意点

分析対象とする設問に十分な回答数がない場合、掛け合わせた項目の度数が小さくなりすぎ、有効な分析を行えない可能性があります。このような事態が発生しないことを前もって単純集計等で確認しておくことが望ましいです。

クロス集計を行う際には、アンケートを設計する時点から注意する必要があります。1つの設問に複数の質問内容を組み込むと、それらを分割してそれぞれクロス集計の分析対象・分析軸とすることができないといった問題が発生することがあります。

アンケート分析でよく使われるクロス集計の種類

属性クロス集計

アンケートなどで集めたデータについて、回答者の属性ごとに回答の傾向を分析することができます。回答者の属性の例としては、年代・性別・居住地・職業・家族構成などや、これらの要素を合わせたもの(例:年代×性別)があります。

設問間クロス集計

アンケートなどで集めたデータについて、回答者の回答内容(属性設問以外)ごとにその傾向を分析することができます。例えば、ある商品についてのアンケートで、「その商品の品質への評価(良い/普通/悪い)」の回答を分析対象とし、「その商品を購入する頻度(毎日/隔日/...)」の回答を分析軸として掛け合わせることで、品質への評価を購入頻度別に集計することができます。

多重クロス集計

クロス集計における分析軸は1つでなくともよく、必要であれば、2つ以上にすることもできます。これらはそれぞれ「n重クロス集計(n=2,3...)」と呼ばれます。上記の属性間クロス集計における、「年代×性別×他の設問のデータ」を分析軸としたものは、3重クロス集計の一つと言えます。

アンケート分析で使われるクロス集計表の見方

クロス集計表では、各クロス項目は、表側と表頭の各要素の交差点です。つまり、それらの要素の部分集合が各クロス項目となります。多くの場合、クロス項目ごとの度数や行に対する割合が記載されています。

表側

表の縦軸のこと。表における最も左の列を表しており、通常分析軸が記載されている。

表頭

表の横軸のこと。表における最も上の行を表しており、クロス集計表では通常分析対象が記載されている。

度数(実数)

アンケートの結果得られた各クロス項目に当てはまる回答者数のこと。

割合(比率)

各セグメントの度数を全セグメントの度数の合計値で割ったもの。行の合計に対する割合であるか、列の合計に対する割合であるかによって、「横%表」「縦%表」と呼ばれ、クロス集計表では一般に「横%表」が用いられる。
ただし、各セグメントの割合の行/列における合計が100%になるのは、設問が単一選択(SA)形式であるときのみであることに注意する必要がある。

Excel ピボットテーブルを使ったクロス集計表・グラフの作り方

  1. クロス集計したいデータを全て選択します(この際、ラベルも選択してください)
  2. データが選択されている状態のまま、「挿入」→「ピボットテーブル」と選択します
  3. 「テーブルまたは範囲からのピボットテーブル」ポップアップが表示されるので、「OK」を選択します
  4. 「ピボットテーブルのフィールド」内で、行いたい分析に合わせて列・行・値・フィルターに項目を割り当て、集計表を表示させます

実際のアンケートのローデータを使ったクロス集計表グラフの作り方事例

あるアンケート調査の結果をもとに説明します。(男性495ss, 女性511ss, 合計1,006ss)

以下では、わかりやすくするために、2設問のみのデータを例として記載しています。

A列に性別、B列にスポーツジム・フィットネスクラブに通った経験が記載されている場合、

アンケートのローデータイメージ (Excel)

A・B列のデータについて先程の手順でExcelのピボットテーブルを使ってクロス集計すると、以下のような集計表が作成されます。

ローデータをExcelのピボットテーブルを用いてクロス集計した表

さらに、ピボットテーブルを選択した状態で「挿入」→「ピボットグラフ」を選択すると、自動的にクロス集計の結果がグラフ化されます。

ピボットテーブルを使ってつくったクロス集計表をグラフ化

このようにアンケートをクロス集計してグラフ化すると、スポーツジム・フィットネスクラブに「以前通っていたが今は通っていない」人の割合は男性より女性で大きいことが一目でわかります。


集計ツールを使ったクロス集計表・グラフの作り方

Quest のアンケート分析ツールを利用することで、ローデータをアップロードするだけで分析を円滑に進めるグラフと表を作成することができます。

エクセルを手動で作成するよりも早く、かつインサイトや気づきを抽出しやすい細かな設定を直感的に行うことが可能です。

アンケート集計・分析ツール

STEP 1. アンケート・ローデータをアップロード

まず、集計をかけたいデータのローデータをアップロードします。定量調査でよく使われる日本国内の調査会社3社と、海外・国内のアンケートツール2つのフォーマットに対応しています。

STEP 2. クロス集計をワンタッチで。瞬時にグラフ化

ローデータを一度アップロードしたら、クロス集計やグラフを作るための複雑な計算や設定は不要です。分析軸と表示させたい設問を選ぶことで、パッとグラフ/クロス集計を出力します。

ハイライトしたい部分の色付けやグラフの降順/昇順での並び替えといった、分析に役立つ機能もワンタッチで自在に、直感的に設定が可能です。


STEP 3. グラフ/表を直感に操作しながらアンケート分析を実施

リサーチ会社であるQuestが培ったアンケート分析のノウハウを随所に実装しており、分析時に必要となる細かな分析方法をサポートします。

クロス集計項目の回答数チェック・差異のハイライト・有意差検定は自動で行われ、分析者は示唆を抽出することに専念することができます。


利用してみたい方は、次のページでメールアドレスを入力のうえ、事前通知に登録ください。登録確認メールにて、α版利用に関するお知らせも記載しておりますので、ご希望の方は直接メール等でやりとりできればと思います。

アンケート集計・分析ツール

なお、試作版の利用に関して、営業行為はいたしませんのでご安心ください。フィードバックいただけるお客様と一緒に、よい製品に仕上げていきたいと思っています。


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