市場調査会社の株式会社Questは、オーディオブック利用実態の把握のため、2021年5月31日に全国の15歳~90歳の男女へ、webアンケート調査を実施し、オーディオブック利用状況に関する調査レポートを発表しました。調査の結果、オーディオブックの利用率は約6%で、その内訳は男女ほぼ同数である一方、利用場面においては、余暇の時間に次いで男性は移動中、女性は就寝前に最も利用していることが分かりました。それに伴い、オーディオブックの利点として男性は、「時間を有効活用できる」を選んだ割合が71%と最も高い一方、女性は「目が疲れない」を選んだ割合が70%と最も高いことが明らかになりました。したがって、男性は、通勤中などの隙間時間にビジネス書といった書籍のインプットとして、女性は、スマホやPCなどの電子機器の明かりで睡眠の妨げにならないようにといったニーズで利用している可能性が示唆されます。
オーディオブックの無料体験、書籍の購入、サブスクリプションのいずれか1つ以上を経験したことがあると回答した者は、全体の6.3%であり、その内訳は、女性47%、男性53%でした。男女いずれも、余暇の時間での利用が最も多く、次いで女性は就寝前、男性は移動中に多く利用しています。
女性がオーディオブックの利用検討のきっかけとして最も多い項目が、SNSで見たことによるものであり、34%に上ります。他方、男性は、ネット検索で見つけることがきっかけになることが最も多く、37%の方が回答しました。また、「オーディオブックサービスを選定する際に、重視する項目上位3つをお選びください。」という質問において、金銭関連の2項目を、それぞれ、半数近くの女性が選んでおり、男性と比べて、金銭面での訴求が効果的であることが分かります。
女性では、オーディオブックの利点として「目が疲れない」項目を選んだ割合が70%と最も多く、不満点では「自分のペースで読書できない」項目を選んだ女性が63%と最も多くなりました。女性は、就寝前に利用することが多いため、電子機器の明かりに晒され、睡眠を妨げられることがないことに利点を感じていると示唆されます。
他方、男性ではオーディオブックの利点として、「時間を有効活用できる」と回答した割合が63%と最も多く、不満点では、「読み返したいポイントに戻るのに苦労する」と回答した割合が57%と最も多くなりました。男性は移動中に利用することが多いため、時間の有効活用を利点として挙げた割合が高いと推察できます。
次に、男女間の差異に目を向けると、最も差が開いた項目は、「付箋やマーカーなどでハイライトできない」であり、21ポイントの差があります。男性は、女性と比較してビジネス書や自己啓発本といった書籍を読んでいるために、ポイントをハイライトしたいというニーズが高いことが推察されます。
早稲田大学法学部、国際ビジネス法ゼミ所属。飲食・教育・コンサル業界での勤務経験。趣味はお酒と魚をさばくこと。
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株式会社 Quest は、本記事のようなインターネットを通じた生活者へのリサーチの設計から実施、レポーティングを強みとしてます。提携パネルを通じて 1,000万以上にアンケートを配信でき、人口構成に合わせた配信や、人口構成にあわせるウェイトバック集計も承ります。定量調査は、ローデータ納品まで最短即日、レポーティングも1週間以内での納品も可能です (要件によりますので詳細お伺いした上でスケジュールはお伝えします)
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